ショートロッダーもやし爆誕

新たな釣りの師匠を招き、ショートロッダーもやし爆誕です。キャスト練習するためには、しばらくの間ショートロッドでしっかり練習を重ね、いつかロングロッドで正確なキャストが出来るようになります。

ご無沙汰しております。もやしです。

センメイ塾卒業をお知らせして以来、すっかり身を潜めておりましたが、実はこの空白期間に、新たな師匠のもとで秘密特訓を積んでおりました。その秘密特訓とは果たして…?


湘南アングラー、Char

特訓のことを話す前に、まずは新しい師匠について話さねばなるまい。


師匠との出会いは、午前3時の江ノ島でのこと。友人との釣行後に、1人延長戦を決め込もうとしていたもやしを橋の上で拾ってくれたのである。


大柄、ヒゲ、咥えタバコ。

その上、口が悪いことで有名な「湘南弁」を母語とする生粋の湘南人。


ちんちくりんなもやしにとっては、その強面ルックはなかなかの威圧感だったのだが、初対面で荷物を取りに行ったっきり戻ってこない私(真夜中に1人で迷子になるか!?)を本気で心配してくれる、優しい人だったりする。


そんなCharさん、なんと過去に5社ものルアーメーカーでテスターとして活躍していた元プロアングラー。

現在はカメラマン兼デザイナーとして生計を立てながら、自作ルアーで湘南のメーターシーバスを追いかけている。見た目とは裏腹にオシャレな生き方をしている人なのだ。

Char師匠の顔photo

Charさんと何度か釣りをご一緒させていただくうちに、ずっと悩んでいたキャストを教えていただけることになり、正式に弟子入りを果たしたのが去年の冬のこと。

なんで私を弟子に取ってくれたかというと、釣り道具の整理の仕方や、魚と対峙する心構えを見て「釣りと真摯に向き合っている奴」だと感心してくれたらしい。(※あくまでChar師匠談です)


変なとこだけ几帳面な性格がこんなところで活きてくるとは。

人生って分からないものだわ。


はじめての特訓、まさかの展開

「今日からよろしくお願いします!」

Char師匠に弟子入りし、はじめての特訓日。

期待に胸を膨らませ、相棒のテレスコロッド、「モバイルパック866tmls」を手に師匠のもとへ駆け寄った。


「おっ、来たか。改めて今日からよろしくな。で、さっそくなんだけどさ。お前、今日からコレ使え」


藪から棒に手渡されたのが、……え、ロッド?

しかも私の背丈ぐらいに短いんですけど…。


「えっと、あの。ロッドは持ってきましたけど…」

「それは置いといて、これ。」

「あ、はぁ…。あの、短いですよね。どう考えても。」

「うん、6.2ft」

「6.2ftぉぉぉぉ?!」


何言ってんだこの人。

私はバス釣りを学びに来たわけじゃないんですけど。


「すいません。私、バスは興味ないんです…。東京湾奥でシーバス釣ったり、江ノ島でショアジギをやってるって言いませんでしたっけ…」

「うん、大丈夫。分かってるから」


分かってねーだろ!!!!!


体格とロッドの長さ

むすっとした表情で佇む私に苦笑いする師匠。

さっそく生意気でごめんなさい。でもいくらなんでも、6ftはないでしょ…。


師「じゃあ聞くけど。そもそもなんでお前は8ftや9ftのロッド使ってんの?」

も「え…、湾奥シーバスで使いやすいレングスの基本ってそれぐらいですよね?長くないと飛距離も出ませんし。かといってあんまり長いと取り回しが…」


師「『この釣りにはこの長さ』『この場所ではこの長さ』って、さも万人に共通のセオリーがあるかのように語られることに、俺は前から違和感があるんだよ。人によって体格が違うのにさ。

考えてみ? 身長175㎝の俺と155㎝のお前が同じ長さのロッドを持ったとする。どっちの人間のほうが長く感じると思う?」


人間が角砂糖を持つのと、アリが角砂糖を背負うのとどっちが重い?みたいな話か…?


「たとえば、湾奥エリアや大規模河川でよく選ばれている9.6ftを俺達が持ったとして、俺の背丈に対しての9.6ftと、お前の背丈に対しての9.6ftは縮尺で考えたら大きく違うでしょ? お前にとっての9.6ftって、俺が10ft以上のロッドを持ってるのと同じような体感になってると思わない?

 身長とロッドの長さの検証2

「俺だって『10ftクラスのロッドを使ってアキュラシーを出せ』なんて言われたら結構しんどいよ。小柄な人にとっては、ロングロッドなんて負担でしかないの。しかもお前は細っこくて非力なんだから、アキュラシーどころかフルキャストさえ難しいんじゃないか」


チビで非力なもやしは身体に合わせてショートロッドを持てってことか…。ふむ。その発想はなかった。


ショートロッドのメリット・デメリット

でもさ、飛距離落ちるじゃん?


全然納得していない私を見てまた苦笑する師匠。

おもむろに私からショートロッドを取り上げると、オーバーヘッドでキャストし始めた。


この人のキャスト、本当きれいなのよね…

見た目は恐いが、キャストには惚れ惚れする…。


師「着水点見てた?」

も「見てなかったです」

師「おまっ…、まぁいいや…。次は着水点見といて」


再度キャスト。

ん? あれ、なんか想像してる以上に飛んでったな…。


師「もっかい着水点見といて」

今度は8ftのロッドに持ちかえてキャスト。

あ、れ…?


師「飛距離の差ってどんぐらいだった?」

も「…5メートルぐらい、ですかね」

師「思ったより違わないだろ」


確かに。想像してたよりは飛距離の差が少ない…!!

もっと圧倒的な違いだと勝手に思ってた。

でもさ。その5メートルが届かないことで悔しい思いってしますよね?

海釣りだと潮目に届かないことで獲れた魚が獲れなくなったり…!


師「それはそうよ。オープンエリアなら飛距離は出るに越したことはない。でもお前がやるのは湾奥だべ? いわゆる『小場所』と言われるエリアで、一番魚がつくのはどこよ?」

も「ストラクチャーですよね。橋脚とか、壁際とか…」

師「5メートル先に遠くに投げられるけど、橋脚や壁際にピンで打ち込めないのと、5メートルの飛距離を犠牲にして、ピンに打ち込むの、どっちが魚を獲れると思う?」


……!!!

反論のしようがない。間違いなく、後者です…。


師「そもそも運河や小河川なんて、フルキャストすれば対岸まで届くような場所も多いし、多少川幅があったとしても、川の流心までルアーが届けば、両岸から攻めれば川全体を攻められる。飛距離なんか必要ないんだよ」

ごもっともです。


でもなぁ…。


前に見たセンメイ様の橋脚への神キャスト、あれ8ft台だったんだよなぁ…。

練習してできるようになるなら、ショートロッドを使って下手にハンディキャップを背負うより、8ft台で卒なくこなしたいんですけど。


師「何ベテランアングラーさんと同じことをしようとしてんの?(笑) キャストを本気で学びたいなら、とにかく基礎固めが大事。

基礎が身についていない人が、下手にロングロッドで練習すると変な癖がつきやすいんだよ。その癖を後から矯正するのって実はすごく大変なの。

逆に、ショートロッドで正しいキャストフォームを身につければ、ロングロッドに持ち変えた時に、身体が勝手にその長さにアジャストして、正しいフォームでロングロッドでも投げられるようになる。

ショートロッドは、基礎を学ぶ上ですごく効果的なんだよ。。

その証拠に、ロングロッドしか使ってこなかったお前はキャストが苦手なんだろ?」


……!!!!!

ぐぅの音も出ません。


そうか…、私はわずか5メートルに目が眩んで基礎を犠牲にしてきたのか…。

なんてこった。

師「幸いにもお前はまだ釣りをはじめて1年ちょい。まだまだ真っさらだから、悪しき癖はついてないよ。逆に今を逃すと、矯正するのはぐっと難しくなるけど、どうする?」

も「今日からショートロッドで頑張ります!!!」

ショートロッドを使ってみて

こうしてすっかり言いくるめられた私は、ショートロッダーとして師匠のもとで釣りを学ぶことになりました。

そう、私の秘密特訓は、「ショートロッドでの釣り」だったのです。

ショートロッダーもやしの図

実際にショートロッドを使い始めて感じたのは、思っていたよりもずっと快適に釣りができるということ。もちろん飛距離で物足りない場面もあるし、足場が高いところでは、ルアーが浮き上がって手前まで泳がせられず、不便を感じることもあります。

(この件についてはまた別記事にて)


でも、それ以上に。

「キャストしていて楽しい!!」んです。


オーバーヘッドだけではなく、ピッチングやフリップキャストも少しずつできるようになってくると、もうたまらない。

足元の壁際ギリギリを通したり、橋脚を狙ってみたり。

精度はまだ全然ダメダメだけど、今までならやってみようとすら思えなかった場所に果敢にチャレンジしたくなってきました。

この気持ちの差は大きくて、釣りの楽しさが一気に広がったように感じます。


ゆくゆくはロングロッドを使ってサーフや磯場でも遊びたいけれど(やっぱり夏のショアジギも恋しい)、まずは基礎を固めるべく、ショートロッドを使い込んでいきます。


それでは、改めまして。

ショートロッダーもやしをこれからよろしくお願いします!


イラスト:Laut Char

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