【細田守監督作品】 『時をかける少女』の聖地巡礼スポットをストリートビュー付きでご紹介!

- 出版社
- 連載
- 著者
- 細田守
- 連載期間
- 2005年 3月5日 ~
アニメ映画『時をかける少女』は、筒井康隆の名作小説をベースに、細田守監督が全く新しい視点で描いた青春SFアニメーション。2006年の公開以来、世代を超えて高い評価を受けている作品です。
主人公は、東京の高校に通う17歳の少女・紺野真琴。ある日、ひょんなことから「時間を跳ぶ」能力を手に入れた真琴は、その力を日常の中で何気なく使い始めます。しかし、その選択の先には、彼女が思いもよらなかった別れと成長が待っていました。
物語の舞台は、東京都内の下町・谷中や荒川区周辺。真琴が自転車で駆け抜けた坂道など、実際の風景とリンクするスポットが多く、作品のファンによる“聖地巡礼”の地としても知られています。
今回は、『時をかける少女』をより一層楽しむための「聖地巡礼」スポットをご紹介!遠方にお住まいの方は実際に行くことが難しい方もいらっしゃいますので、是非ストリートビューで楽しんでいただければと思います。
1. 荒川河川敷
真琴がタイムリープの練習をしていたり、物語のラストで千昭と真琴がお互いの気持ちを確かめあったり、物語において非常に重要なシーンの場所です。この場所のシーンは印象に残っている人も多く、聖地巡礼の際には必ずと言っていいほど訪れておきたいスポットです。
住所
ストリートビュー
北区を流れる荒川沿いに広がる開放的な河川敷エリア。整備された遊歩道は、ウォーキングやサイクリングに人気で、四季折々の自然が楽しめます。中でも「荒川赤羽桜堤緑地」は桜と芝桜の名所として知られ、春には多くの花見客で賑わいます。23区内最大規模の芝桜約6万4,000株が咲く景観は圧巻。
バーベキュー場や野球場、サッカー場などの運動施設も充実しており、家族や友人とレジャーを楽しめるスポットが点在しています。また、名作ドラマ『3年B組金八先生』の舞台としても有名で、ロケ地巡りを目的に訪れる人も多いスポットです。
アクセス
「小菅駅」より徒歩約8分
「綾瀬駅」より徒歩約23分
「北千住駅」より徒歩約30分
2. 面影橋の分かれ道
真琴、千昭、功介の3人が帰宅時に通る分かれ道のモデルです。千昭が真琴に思いを伝え、真琴がその告白をなかったことにしようと何度もタイムリープを繰り返す場面が特に印象的。この分かれ道のすぐそばには、真琴が実際にタイムリープした坂道もあるので、あわせて立ち寄ってみるのもおすすめです。
住所
ストリートビュー
豊島区高田の富士見坂を下り、面影橋に向かう途中にある分かれ道。作中で描かれている標識は実際にはありません。
アクセス
都電荒川線「面影橋駅」より徒歩約4分
3. 富士見坂
真琴が家から出て来てすぐの坂で、真琴が「いっけぇええええええ!!!!!!!!」と叫んでいたシーンの場所です。作中にはない手すりが設置されています。
住所
ストリートビュー
富士見坂は、豊島区高田にある、目白台から神田川方面へと下る急勾配の坂です。かつては坂上から富士山が望めたことからこの名がついたそうですが、現在は周囲の建物により見えなくなっています。坂上で豊島区と文京区の境界を通る坂「日無坂」と分岐しているのが特徴的。景観の良さから人気のスポットとなっています。
また、ロケ地としても度々使われており、アニメ映画『時をかける少女』(2006年)をはじめ、近年ではドラマ『あのときキスしておけば』(2021年)、『MIU404』(2020年)などで登場しています。
アクセス
「雑司が谷駅」出口3より徒歩約5分
4. 東京国立博物館
魔女おばさんが勤めている博物館のモデルとなった場所で、千昭がタイムリープをしてまで見たかった作品が展示されているスポットです。建物の外観だけでなく、内装に至るまで忠実に再現されており、作品の世界観をそのまま感じることができます。
住所
ストリートビュー
東京国立博物館は、東京都台東区の上野恩賜公園内に位置する、国立博物館です。1872年(明治5年)創設と、日本で最も長い歴史をもつ、日本および東洋の文化財を中心に収集・保存・展示・研究・教育普及などを行う、日本最大級の文化財総合拠点です。
東京ドームの約2.2倍もの広大な敷地には、本館(日本美術)、平成館(考古資料)、東洋館(東洋美術)、法隆寺宝物館(法隆寺献納宝物)、表慶館(特別展・イベント会場)、そして黒田記念館(洋画家・黒田清輝の作品展示)という6つの展示館があります。あわせて本館北側には庭園も整備されており、文化財と自然の双方を堪能できる空間となっています。
2025年4月時点で所蔵品は約12万件にのぼり、そのうち国宝89件、重要文化財653件と、質・量ともに国内屈指のコレクションを誇ります。常設展示として開催されている「東博コレクション展」では、おもに所蔵品や寄託品を中心に約3,000件を公開。展示は週単位で頻繁に入れ替えが行われており、年間でおよそ400回の展示替えが実施されるため、何度訪れても新たな発見がある博物館です。
開館時間
9時30分~17時00分
毎週金・土曜日、および、翌月曜日が祝・休日の場合の日曜日、2025年5月5日(月・祝)は~20時00分
(入館は閉館の30分前まで)
アクセス
JR「上野駅」公園口、または鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」より徒歩15分
千代田線「根津駅」より徒歩15分
京成電鉄「京成上野駅」より徒歩15分
台東区循環バス「東西めぐりん」で「上野駅入谷口」もしくは「JR上野駅公園口」バス停から「上野公園経由・三崎坂往復ルート」のバスに乗車し、「東京国立博物館前」バス停下車
5. 哲学堂公園 運動施設 野球場
真琴、千昭、功介の3人が頻繁に野球をしていた場所で、彼らの青春の思い出が詰まった場所です。『時をかける少女』の中でも印象的な場面に登場する、物語の鍵を握るスポットです。
住所
ストリートビュー
哲学堂公園は、東京都中野区にある、明治37年に東洋大学の創立者・井上円了博士によって創設された公園です。哲学的精神修養と社会教育を目的とした全国的にも珍しい公園です。約17,000坪の広大な敷地には、哲学を視覚的に表現した石像や建造物が点在し、訪れる人々に哲学の世界を体感する空間を提供しています。
自然豊かな園内に設けられた「運動施設エリア」には、人工芝舗装の「野球場」、6面の「庭球場(テニスコート)」、設備の整った「弓道場」が整備されています。とりわけ野球場は硬式・軟式いずれにも対応しており、少年野球など地域のスポーツ活動に広く利用されています。
野球場は毎週水曜日の15:00〜17:00(冬季:11月〜2月は14:00〜16:00)に、小・中学生に無料開放されており、子どもたちが気軽にスポーツに親しむ機会として親しまれています。
四季折々の自然に包まれながら、運動や健康づくりに取り組める環境として、哲学堂公園の運動施設は地域住民にとって貴重な憩いと活動の場となっています。
アクセス
西武新宿線「新井薬師前駅」より徒歩12分
都営大江戸線「落合南長崎駅」より徒歩13分
6. 哲学堂公園 運動施設 野球場
千昭が利用していたグラウンドのそばにある水道です。他にもグラウンド内のベンチやフェンス、大きなライト設備、真琴が自転車に乗って帰っていく小道なども忠実に再現されています。
住所
ストリートビュー
7. 東京女子大学
真琴たちが通う高校のモデルとなっている大学です。正門は作中と少し異なる印象を受けるかもしれませんが、庭や校舎の雰囲気は作品にかなり忠実に再現されています。なお、大学の敷地内に無断で立ち入ることは禁じられているため、マナーを守って聖地巡礼を楽しみましょう。
住所
ストリートビュー
東京女子大学は、東京都杉並区善福寺に本部を置く私立大学です。キリスト教の精神に基づくリベラル・アーツ教育を掲げており、女性の高等教育の発展を目的に1918年に創立されました。現在は現代教養学部(1学部5学科12専攻)と大学院(2研究科)を有する教育・研究機関として、その理念と実績を現代に受け継いでいます。
創立にあたっては、北米のプロテスタント諸教派の支援を受け、新渡戸稲造が初代学長に就任。以来100年以上にわたり、学問の探究と人間性の涵養を重んじる「真理への探究」を中心に据えた教育が行われてきました。
キャンパス内には、建築家アントニン・レーモンドによる戦前の建築群が今も残り、2003年には「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」としてDOCOMOMO JAPANに選定、7棟の建造物が文化庁の登録有形文化財に指定されています。中でも旧東寮である5号館は、日本で初めての女子個室寮として建てられたもので、関東大震災をほぼ無傷で乗り越えた歴史的建造物です。
白亜の壁が美しい本館はキャンパスの象徴的存在であり、「QUAECUNQUE SUNT VERA(すべて真実なこと)」の標語が刻まれたこの建物は、かつて図書館として使用され、現在は新渡戸記念室が設けられています。また、キャンパス内のチャペルでは、朝の礼拝やパイプオルガンによるコンサートが行われ、学生だけでなく地域の人々にも開かれた空間として親しまれています。
アクセス
「西荻窪駅」北口より徒歩12分
「西荻窪駅」北口(1番のりば)より吉祥寺駅北口行バスで「東京女子大前」下車
JR中央線、JR中央・総武線、京王井の頭線「吉祥寺駅」北口(3番のりば)より西荻窪駅行バスまたは上石神井駅行バスで「東京女子大前」下車
西武新宿線「上石神井駅」南口(1番のりば)より西荻窪駅行バスで「地蔵坂上」下車、徒歩5分
西武新宿線「上石神井駅」南口(1番のりば)より吉祥寺駅行バスで「東京女子大前」下車
8. 中井駅の踏切
真琴が自転車のブレーキ故障によって電車と衝突するシーンで登場する踏切のモデルの駅です。ただし、実際のロケ地とは異なり、長い坂道が存在しないほか、踏切周辺の景観も作中と一致していません。
住所
ストリートビュー
9. 中井商友会
作中に登場する「倉野瀬商友会」のモデルとなった場所です。看板や時計が非常に忠実に再現されています。
住所
ストリートビュー
中井商友会は、東京都新宿区中井駅周辺に広がる、地域に根ざした駅前商店街です。戦前から駅前通りとして商業のにぎわいがあったこの場所は、戦後の復興とともに地域密着型の商店街として発展してきました。
小規模ながらも、魚屋・肉屋・八百屋といった生鮮食品店をはじめ、生活雑貨店、クリーニング店など、日々の暮らしに欠かせない店舗が揃い、地域の人々の暮らしに寄り添い続けています。買い物客や地元の人々が自然に集う温かな雰囲気が、まちの魅力をかたちづくっています。
中井駅近くに設置されていた「中井商友会」の名物であったアーチは、老朽化のため2022年に撤去されました。
アクセス
西武新宿駅、都営地下鉄大江戸線「中井駅」A2出口より徒歩約0分
10. 林芙美子記念館
真琴の家のモデルとなった場所で、渡り廊下や居間の風景が描かれています。中井駅から歩いて数分の距離にあるため、踏切や倉野瀬商友会の看板を見学したあとに立ち寄ってみるのもおすすめです。
住所
ストリートビュー
林芙美子記念館は、東京都新宿区中井にある、小説家・林芙美子の旧居を保存・公開する文学館です。
『放浪記』『浮雲』などの代表作で知られる林芙美子が、1941年(昭和16年)から亡くなる1951年(昭和26年)までの約10年間を過ごした住まいを整備し、記念館として一般公開しています。林が生前に強いこだわりをもって設計に関わったもので、建築家・山口文象による設計により、数寄屋造りの繊細さと民家風の素朴さをあわせ持つ、落ち着いた佇まいが特徴です。
建坪制限のある時代に建てられたことから、生活棟と仕事場棟の二棟に分かれており、それぞれ林芙美子と、画家である夫・林緑敏の名義で建てられ、渡り廊下でつながれています。小説の執筆は主にこの家で行われ、『うず潮』『晩菊』『浮草』などの作品もここで生まれました。建物内部への立ち入りは制限されていますが、林が実際に暮らしていた茶の間や書斎、小間の様子を庭先から見学することができます。
敷地内には、林緑敏の旧アトリエを改装した展示室があり、林芙美子の手紙や原稿、写真などの資料が展示されています。また、庭園「ふみこの庭」では、林が愛した草花が四季を通じて咲き誇り、訪れる人々に静かな感動を与えてくれます。都会の喧騒から少し離れたこの場所で、林芙美子の文学と人となりにふれる貴重な時間を過ごすことができます。
開館時間
10:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日
月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日 - 1月3日)
入館料
一般:150円
小・中学生:50円
アクセス
都営地下鉄大江戸線・西武新宿線「中井駅」より徒歩7分
地下鉄東西線「落合駅」より徒歩15分
西武バス「中井駅」より徒歩5分
11. 渋谷スクランブル交差点
未来から来たことが明らかになった千昭が、真琴のもとを離れようとする場面で登場します。
住所
ストリートビュー
渋谷スクランブル交差点は、東京都渋谷区のJR渋谷駅前に位置する、日本最大規模のスクランブル交差点です。歩行者信号が青に変わるたびに、あらゆる方向から一斉に人々が行き交う様子は、東京を象徴する光景として世界的に知られています。
1回の青信号で1,000人以上が横断するとされ、その迫力ある光景は観光名所としても人気です。大型ビジョンに囲まれた交差点の風景は、ニュース番組や映画にもたびたび登場し、「世界で最も有名な交差点」とも呼ばれています。
アクセス
JR「渋谷駅」より徒歩1分
東京メトロ銀座線・半蔵門線・副都心線「渋谷駅」より徒歩1分
東急田園都市線「渋谷駅」より徒歩1分
東急東横線「渋谷駅」より徒歩1分
京王電鉄井の頭線「渋谷駅」より徒歩1分