【船釣り】秋から冬に美味しいカワハギを釣ろう! ~タックル・仕掛けの選び方から釣り方まで丸ごと解説!~
カワハギは「エサ取り名人」とも呼ばれ、非常に難しい釣りと思われがちです。しかし、その愛らしい顔からは想像が出来ないほどの強い引きと、特に肝を生かした料理は絶品ということもあり、専門で釣りをしたいと思う方も多いのではないでしょうか? そんなカワハギを「初心者でも釣れるようにする」ため、ライト五目釣り10年のエキスパートがタックル・仕掛け選び・釣り方まで徹底的に解説していきます!
カワハギは「エサ取り名人」とも呼ばれ、非常に難しい釣りと思われがちです。しかし、その愛らしい顔からは想像が出来ないほどの強い引きと、特に肝を生かした料理は絶品ということもあり、専門で釣りをしたいと思う方も多いのではないでしょうか?
そんなカワハギを「初心者でも釣れるようにする」ため、毎年秋になるとカワハギの肝を食べなければ気が済まない釣り人が送る「タックル・仕掛け選び・釣り方」を徹底的に解説していきます。堤防からではカワハギを釣るのは中々難しいため、船釣りをテーマにお届けしたいと思いますので、是非最後まで御覧いただければ幸いです。
カワハギが釣れる場所とは?
そもそもカワハギがいる場所で釣りをしなければ釣ることは出来ないため、どの様な場所にカワハギがいるか押さえていきましょう。
カワハギは北海道以南の全国で見られる魚で、岩礁地帯に砂地が絡み合うようなエリアの底付近で貝やゴカイなどを捕食しています。水深は3m~100mほどと幅広く分布しており、堤防・サーフ・磯・船など、どの様な釣り場からでも釣れる魚です。しかし、群れで泳ぐ魚ではなく、縄張り意識の強い魚であるため、単独または2~3匹程度で行動しているケースがほとんどです。加えて、遊泳力がそれほど高くないこともあり、一か所で釣りをしていてもそれほど数が釣れるような魚ではありません。
つまり、人気がある堤防のような “移動が難しい場所” は専門で狙うのに向いておらず、数を釣りたいのであれば比較的移動が “自由に出来る釣り場” が有利です。
代表的なところで言えば、カワハギ船と呼ばれるような乗合船を利用すること。しかし、乗船するには一人で1万円ほどかかる上に、船での釣りは船長の指示に必ず従う必要があるなどの制約から少し窮屈に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そういった点を考慮すると、テトラ帯や沈み根や磯などが近いような場所であれば、手漕ぎボートを候補に入れてもいいように思います。手漕ぎボートは、1艇借りるのに大体5000円ほどで済むため、2人で行けば乗船代がわずか2500円ほどにも関わらず、十分な釣果に期待することが出来ます。
もちろんデメリットは疲労と釣れるか分からないところでしょうか?
とりあえず、カワハギのいそうな場所を叩きこんで手漕ぎボートにチャレンジしてみるのも面白いですし、まずはオカッパリで始める、数をどうしても釣りたいなら船を視野に入れるようにしましょう。
カワハギ釣りに必要なタックルと選び方とは?
船釣りでどのようにカワハギを釣るのか今すぐ知りたい、という方もお願いですから是非一度ご覧ください。それは「カワハギ釣りほど道具に左右される釣りもありません」。
「エサ取り名人」と称されることからも分かる通り、そもそもカワハギという魚は非常に餌を取るのが上手なことで知られています。その独特な口の形状から中々針にかかり辛いのは想像できると思いますが、更に厄介な点としては、何度もエサを口に含んでは吐き出すという行為(咀嚼)を繰り返す習性です。だからこそ、カワハギを専門に狙うのであればタックルに拘ることで明らかに釣果を伸ばすことが出来ます。
タックルと言えば、ロッド・リール・メインライン・仕掛け(針)・重りなど様々なものがあるため、全て高価なものを選ぶと総額で15万円くらいになってしまいます。そこで、拘る必要があるところとそうでないところを分け、更にその中でもコストパフォーマンスを意識したいのがロッドとメインラインです。
ロッドは高価であればあるほどもちろんいいのですが、実際のところ気にしなければならないのが「6フィート前後(約180cm)」かつ「9:1の先調子」であるかないか。それ以上でも以下でもありません。あまりに高価なものを選んでもそれほど釣果に変わりはないため、本当に拘りたい方以外は以下のロッドが間違いなくおすすめです。
【ロッド】ダイワ(DAIWA) 船竿 カワハギ X MH-180・R
他の釣りをしたことがある方からすると、エントリーモデルとしては若干高く感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、これくらいのロッドがあれば間違いなく満足していただけるためご紹介しました。
メリットとしては、値段の割に「①長時間釣りをしていても疲れない」、「②穂先の感度が良い」、「③40号の重りまで対応している」という3つのポイントから選出しました。他にもおすすめしたいところはありますが、この釣りにおいて最も重要なところを満たしており、だからこそ最高のコストパフォーマンスを実現していると言えます!
次に、メインラインですが、メインラインに対する拘りはメーカーなどでなく、細さがポイントになります。
通常、多くの雑誌・サイトなどでカワハギ釣りの紹介をする際、「PE2号~3号」と記載されるケースを見ますが、よほど水深が深く40号の重りを使わなければいけないようなシーンを除けば、間違いなく「ラインが太すぎる」のです。これがアタリを取れない原因となり、結果致命傷になることもあるため、間違いなくどの様な釣り場でもある程度対応できる「PE1号~1.5号(4lb~6lb)」をおすすめします!
※人によってはPE0.8号を使うこともありますが、それだと逆に細すぎて扱い辛い方もいるため、まずはPE1号~1.5号から試してみるのがいいでしょう。手漕ぎボートならPE1号くらいでも大丈夫だとは思いますが、カワハギ釣りには根掛かりがつきものなので若干太目がおすすめです。
一応、それ以外のものについても触れておきます。この辺りは代替できるものをお持ちであればそこまで拘る必要はありませんのでご安心ください。
【リール】ダイワ(DAIWA) 両軸リール フネ X (右/左ハンドル)
結構値段もまちまちなので、実際に使ってみて良かったリールを選びました。
※後、かっこいいです(笑)
これくらいのモデルでも十分快適に釣りをすることが出来るため、あまりリールにはお金をかけなくて大丈夫です。欲を言えば、水深が分かるように「カウンター付きのリール」をおすすめしたいところではあるのですが・・・。
「これから釣りを始めよう!」という方がいきなりこのページに来ることはないと思いますが、補足として簡単にリール選び方の説明をしておきます。
手返しの良さ、地形変化の取りやすさから、船で釣りをする場合には基本ベイトリールを使うようにしましょう。右利きの方であれば、ハンドルは左ハンドル(左利きの方であれば右ハンドル)。ギアは正直どちらでもいいのですが、水深が深いところで釣りをする可能性があるのであればハイギアがおすすめです。
※分からない場合はお近くの釣り具店などで聞いてみていただくといいでしょう。
【仕掛け】がまかつ 船かわはぎ4本仕掛 FK-107 Gamakatsu
針は掛け重視の方が圧倒的に良いため、がまかつ製の仕掛けがおすすめです。鋭い針先が特徴的ですが、釣りを続けているとどうしても鈍くなることはあるため、仕掛けは途中で変更してみるといい釣果に繋がることがあるでしょう。
【シンカー】ダイワ(DAIWA) オモリ カワハギ船シンカーSRV 各種
シンカーは25号と30号が基準になるため、水深や潮の流れに合わせて使用します。手漕ぎボートなどで岸から近いところで釣りをする、かつ凪の状態であれば20号などがあるといいでしょう。
この他には、集魚板などを仕掛けに組み込む場合もあります。カワハギは好奇心旺盛な魚でもあるため集魚板が有効なこともありますので、是非数個気に入ったものを使うといいのではないでしょうか?
※正直なところ、つけない方が釣れることもありますし必須ではないと思っています。ただ見た目が可愛いので何となくつけてます(笑)
カワハギの釣り方
カワハギの釣り方は少し変わっており、底まで落とし「竿を細かく連続で10回ほどシャクり、10秒待つ」→「竿を細かく連続で10回ほどシャクり、10秒待つ」のが王道の釣り方。これは堤防などでもほとんど一緒の釣り方ではあるのですが、カワハギが非常に好奇心旺盛な魚であることから、まずは興味を引くようにしないといけないからでしょう。
ただ、丁寧に底をキープし続けることが大切で、船の揺れで底まで着底しない場合にはすぐに底を取り直す必要があったりもします。そのため、慣れないうちは、まずは底をとって多少ロッドアクションを付けくらいで考えておきましょう。
後、重要なところで言えばエサの付け方です。カワハギ釣りで一番メジャーな餌は餌持ちが良いとされるアサリですが、実はアサリも付け方を間違えてしまうとすぐに取られてしまいます。そのため、是非正しい手順を覚えておいていただければ幸いです。
アサリを付ける場合、「①水管」に通し、次に「②アサリのベロ」を貫通させた後、「③ハラワタの中にハリを隠すように」入れることが重要です。こうすることで、ハリからアサリがズレることもなく、またカワハギが最も大好きなアサリのハラワタ部分にハリを隠すことが出来るため、絶対にこのエサの付け方だけは覚えておいてください。
カワハギを美味しく持ち帰るコツ
カワハギは釣るのも楽しいのですが、やはりその食味の良さがあってこそでしょう。美味しく食べるコツは、何と言ってもその大きな肝を如何に新鮮で、かつ血抜きが出来た状態で持って帰ることが出来るか?です。そのためには、次のことをまずはキッチリ守りましょう!
- 釣れたら出来るだけ早く締める。(釣れない時間まで待つのではなく、船なら小規模な移動の最中にでも済ませること。)
- 締める場所はエラを狙うようにする。(その際、むやみに動かさず、背骨からの付け根の血管を切るようにする)
- 海水を張ったバケツに締めたカワハギを2~3分は泳がせる。(心臓の力で血を抜くため、全身の血が抜けるまでには結構な時間がかかる。)
- ビニール袋などにカワハギを入れ、キンキンに冷やしたクーラーに入れる。(クーラーには氷と海水を入れると思いますが、海水に直接触れていると味が落ちるため注意)
後は、家で最高に美味しいカワハギのキモダレでお刺身をいただいてください!カワハギは寝かせてもそれほど旨味が変化する魚ではないため、それなら超新鮮な肝を堪能するようにしましょう!