【細田守監督作品】 『サマーウォーズ』の聖地巡礼スポットをストリートビュー付きでご紹介!

- 出版社
- 連載
- 著者
- 細田守
- 連載期間
- 2005年 3月5日 ~
『サマーウォーズ』は、2009年に公開された細田守監督の長編アニメーション映画。仮想世界と現実世界がリンクする中で“家族の絆”と“人とのつながり”を描いた感動作です。
物語の主人公は、数学が得意な高校生・小磯健二。ひょんなことから先輩・夏希の実家、長野県上田市の旧家「陣内家」に滞在することに。しかしその最中、世界中が依存する仮想世界「OZ」で大規模な障害が発生。健二と陣内家の大家族が、世界を守るために立ち上がります。
舞台となった長野県上田市では、陣内家のモデルとなった古民家や上田城跡、千曲川などが作品のシーンと重なる実在のロケ地が多く存在します。上田市では公式の聖地巡礼マップも配布されており、作品公開以降、多くのファンが訪れる“聖地巡礼地”となっています。
本記事では、『サマーウォーズ』の「聖地巡礼」が出来る場所をご紹介!遠方にお住まいの方は実際に行くことが難しい方もいらっしゃいますので、是非ストリートビューで楽しんでいただければと思います。
1. 上田城跡公園
健二が陣内家に到着するシーンで登場する門は、上田城にある東虎口櫓門(ひがしこぐちやぐらもん)がモデル。劇中で初めて陣内家が描かれた際、その壮大な門構えと広々とした敷地に圧倒された方も多いのではないでしょうか。再現度が非常に高く、作品の雰囲気を間近で感じられるため、一度は訪れてみたい聖地巡礼スポットです。
住所
ストリートビュー
上田城跡公園は、長野県上田市にある、戦国時代の名将・真田昌幸が築いた上田城の跡地を中心に整備された都市公園で、市民の憩いの場であると同時に、観光の拠点としても親しまれている歴史公園です。
1583年(天正11年)、真田昌幸が築城した上田城は、徳川の大軍を二度にわたって退けたことで知られ、その本丸や二の丸跡を核に、現在の上田城跡公園が整備されました。園内には、東虎口櫓門やお堀、芝生広場、けやき並木遊歩道、花木園、児童遊園地、3on3バスケットコートなどが点在し、幅広い世代が思い思いの時間を過ごせる空間が広がっています。
春には、樹齢100年といわれるケヤキ並木と、約千本のソメイヨシノを中心とした桜が公園一帯を彩り、「上田城千本桜まつり」が開催されるなど、全国から花見客が訪れる名所となっています。歴史と自然が融合するこの公園は、上田のまち歩きの中心として多くの観光客に愛されており、四季折々の表情を楽しめる上田市屈指の名所です。
アクセス
JR「上田駅」より徒歩12分
2. 海野町商店街
栄の訃報を聞いた侘助が急いで引き返すシーンに登場する商店街のモデル。「上田わっしょい」でにぎわう商店街の様子が作中で再現されています。また、仮想世界OZの影響による混乱で、道路が渋滞している様子を描いた場面にも登場しています。
住所
ストリートビュー
海野町商店街は、長野県上田市に位置する歴史ある商店街です。上田城跡からもほど近い場所にあり、古くは戦国時代にその始まりを持つとも言われています。上田城の城下町として栄えた面影を残しながら、地域の暮らしと観光を支えるにぎわいの通りです。
通りには、地元で昔から親しまれてきた「じまんやき」などの郷土の味をはじめ、上田ならではのスイーツ、カフェ、個性的な小規模店が軒を連ね、訪れる人々に懐かしさとあたたかさを届けています。商店街の裏路地には、映画のロケ地としても知られる「上田映劇」や、レトロな喫茶店、スナック、焼き鳥屋などが点在し、どこかタイムスリップしたような雰囲気が漂います。
、季節ごとのイベントや催しも多く、地域内外から多くの人が訪れる場となっています。晴天率の高いこのエリアならではの明るく開放的な空気のなか、歴史と文化、そして人の営みが交差する、上田らしいまち歩きスポットです。
アクセス
JR北陸新幹線「上田駅」より徒歩8分
しなの鉄道「上田駅」より徒歩8分
上田電鉄 別所線 上田駅下車 徒歩8分
3. 砥石・米山城跡
陣内家のロケーションモデルとして使用された場所で、上田市内を一望できる絶景スポットです。作中でもほぼそのままの風景が描かれており、物語の世界をリアルに感じることができます。道のりが少し険しくなっていますが、『サマーウォーズ』の雰囲気を味わえるおすすめの聖地巡礼スポットです。
住所
ストリートビュー
砥石・米山城跡は、長野県上田市にある、戦国時代に築かれた山城群です。現在は長野県の史跡に指定されています。尾根沿いに築かれた砥石城・米山城・枡形城・菖蒲城の四つの山城跡を総称して「砥石・米山城跡」と呼び、上田市街や真田の町並みを一望できる眺望が魅力です。
この地はかつて、信濃の戦国大名・村上義清の拠点として機能していました。天文19年(1550年)、甲斐の武将・武田信玄(当時は武田晴信)はこの城を攻めるも、村上方の激しい抵抗に遭って大敗。この戦いは「砥石崩れ」と呼ばれ、信玄の生涯でも数少ない敗北の一つとして知られています。
アクセス
JR「上田駅」より車で約20分
JR「上田駅」より上田バス菅平線、真田線、傍陽線乗車、「伊勢山」バス停より徒歩約450m
4. JR上田駅
健二と夏希が陣内家へ向かう際に立ち寄る駅のモデルです。上田駅の下り線ホームから見える上田ガスのガスタンクも、作中では忠実に再現されています。
住所
ストリートビュー
上田駅は、長野県上田市天神一丁目にある交通の要所で、JR東日本・しなの鉄道・上田電鉄の3社が乗り入れる鉄道駅です。JR東日本の北陸新幹線、しなの鉄道のしなの鉄道線、そして上田電鉄別所線が接続し、このうち別所線は上田駅を起点としています。
駅舎は橋上駅舎となっており、地上1階にはJR東日本新幹線の出改札、2階にはしなの鉄道と上田電鉄の改札口が設けられています。また、2階には南北を結ぶ自由通路があり、市街地側の北口は「お城口」、別所温泉側の南口は「温泉口」と呼ばれています。「お城口」は蔵をイメージした意匠が施され、夜には上田市にゆかりのある真田家の家紋「六文銭」が間接照明で浮かび上がる演出が施されています。
明治30年代、製糸業が全盛期を迎える中で繭の輸送拠点として栄え、駅周辺は大いに賑わいました。現在でも、駅構内にはその歴史を偲ばせる「蚕神像」が祀られており、地域の産業と文化の記憶を今に伝えています。
5. 上田電鉄別所線
健二と夏希がJR上田駅に到着した後、伊勢山へ向かう際に登場。映画では「角間温泉」行きとして描かれていますが、実際の別所線は「別所温泉」行きで、別所温泉や塩田平方面へと運行されています。なお、劇中で登場した丸い窓が特徴的な車両「まるまどりーむ号」は、残念ながら2018年に引退しました。
住所
ストリートビュー
上田電鉄別所線は、長野県上田市の上田駅から別所温泉駅までを結ぶ地域密着型の鉄道路線です。単線の高架駅である上田駅を起点とし、沿線には信州の風景や温泉地が広がっています。
高架化以前は、しなの鉄道(旧JR)とホームが並列し、連絡橋で直接乗り換えができる構造でしたが、現在は別所線専用の高架ホームを使用しています。旧駅構内にあった車両基地は下之郷駅へ統合され、現在の上田駅は棒線構造で車両の留置機能はありません。ホームの壁面には、かつて別所線で活躍していた「丸窓電車」の丸窓を模した円形の装飾が施されています。
6. 伊勢山バス停
夏希の実家である陣内家の最寄りバス停として登場しています。物語の舞台となった陣内家があるとされる砥石・米山城跡へのアクセスにも便利な最寄りのバス停です。
住所
ストリートビュー
7. 上田市役所
頼彦が携帯電話でアバターを操作するシーンの背景に描かれている建物。作中では実際に勤務する様子は描かれていませんが、陣内理香の勤務先として設定されています。
住所
ストリートビュー
上田市役所は、長野県上田市の役所です。上田市の行政の中心として、市民や来訪者の利便性と快適性を重視した設計・運営がなされています。
アクセス
しなの鉄道「上田駅」出口1より徒歩約9分
JR新幹線・上田電鉄「上田駅」お城口より徒歩約9分
JR新幹線「上田駅」温泉口より徒歩約13分
8. 長野県上田高等学校
陣内了平が通っていた高校で、了平は上田高校野球部のエースとして活躍していました。陣内家に掲げられている「試百難」という扁額は、上田高校同窓会館にも同じものがあり、「困難から逃げない」「周到な準備をする」「最後まで粘り抜く」といった意味が込められています。
住所
ストリートビュー
長野県上田高等学校は、長野県上田市大手にある公立の高等学校で、県内屈指の伝統進学校として知られています。旧制上田中学校を前身とし、創立から140年以上の歴史を誇る伝統校です。
校舎は、かつて上田藩主の居館があった場所に建てられており、校門は上田藩主居館の表御門を継承。周囲には堀や塀も残されており、門・塀・堀はいずれも上田市の文化財に指定されています。
※聖地巡礼の際には生徒や学校関係者の方のご迷惑にならないよう、配慮するようにしましょう
アクセス
しなの鉄道「上田駅」お城口より徒歩8分
JR北陸新幹線「上田駅」お城口より徒歩8分
9. 上田市観光会館
2階に『サマーウォーズ』の展示スペースが設けられており、細田守監督が直筆で描いた表紙絵付きの聖地巡礼ノートも展示されています。作中には登場していませんが、ファンにとっては見逃せない注目のスポットです。
住所
ストリートビュー
上田市観光会館は、長野県上田市にある観光の拠点となる施設です。上田城跡公園の東側、二の丸橋を出た正面に位置し、市内や周辺地域を巡る観光のスタート地点として親しまれています。
1階には上田地域の魅力が詰まった売店とそば処があり、上田紬や農民美術工芸品、地元の銘菓や地酒など、上田ならではの名産品を展示・販売しています。また、喫茶スペースも設けられており、旅の合間にひと休みするのにも最適です。
2階は観光案内所になっており、市内や近隣エリアの観光パンフレットやイベント情報を入手できるほか、観光に関する相談にも対応しています。館内にはトイレや休憩コーナー、甲冑の展示もあり、観光途中の立ち寄りスポットとしても便利です。
営業時間
【売店】9:30〜18:00
【観光案内所】
平日:8:30〜18:00
土日祝:9:00〜18:00
定休日
年末年始
アクセス
JR・しなの鉄道・上田電鉄別所線「上田駅」より徒歩12分
上田市街地循環バス 赤運行(あかバス)「上田駅」乗車、「公園市役所前」下車
10. 眞田神社
細田守監督や「小磯 健二」の声優・神木隆之介さん、「篠原 夏希」の声優・桜庭ななみさんが大ヒット祈願をした場所として聖地とされています。
住所
ストリートビュー
眞田神社は、長野県上田市の上田城跡公園内、かつての上田城本丸跡に鎮座する歴史ある神社です。御祭神は、上田城の歴代城主である真田氏・仙石氏・松平氏。とくに、徳川軍を2度も退けた「不落城・上田城」にあやかり、勝運や合格祈願のご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。
眞田神社の始まりは、明治12年(1879)ごろに旧上田藩の藩士や町民たちが、江戸時代に七代にわたって上田藩を治めた藤井松平氏を祀るために創建した「松平(しょうへい)神社」でした。その後、上田城跡が整備されていく中で、昭和28年に「上田神社」と改称し、真田・仙石・松平の歴代城主を合祀。そして昭和38年、現在の「眞田神社」という社名になりました。
境内には、真田信繁(幸村)公が身に着けたとされる「鹿角脇立朱塗兜」が展示されているほか、城内唯一の大井戸であった「眞田井戸」があります。この井戸には、上田城から北の太郎山や藩主の居館跡まで通じる抜け穴があったという伝説も残されています。
また、2020年には第一次上田合戦での初陣時をイメージした「青年眞田幸村公の銅像」が建立され、歴史ファンや観光客の新たな撮影スポットとしても親しまれています。