【茨城県】鹿島港南防波堤~死の堤防と呼ばれる、日本最恐の防波堤~
鹿島港の中で最も良く釣れるとして人気だった南防波堤。しかし、そこは「死の堤防」と呼ばれ、現在でも多くの死者を出している日本最恐の堤防です。現在では立入禁止となっているため、最寄りの釣り場情報なども合わせて紹介していきます。
- ポイント名
- 鹿島港南防波堤
- 住所
- 〒314-0101 茨城県神栖市北浜 (地図を開く)
- 駐車場
- あり
- トイレ
- あり
- コンビニ
- なし
- 飲食店
- なし
- 釣具店
- あり
- ファミリー
-
向いている
※向いているポイントとは、周辺設備+ライトなタックルで釣れる魚がいるかで判断しています。 - 禁止エリア
- 閉鎖(完全釣り禁止・立入禁止)
鹿島港とは?
日本を代表する工業生産拠点となっている鹿島臨海工業地帯の沿岸部を総称して「鹿島港」と呼びます。(現在では港の統合により、「茨城港」の一部になっています。)
主に、石油化学、鉄鋼、飼料、木材など約160もの企業が立地する日本最大級のコンビナートに発展しており、非常に巨大な港として栄えています。
そんな鹿島港ですが、2022年現在において魚釣園以外の釣り場は存在しません。(参考URL:茨城県公式HPより )
港湾施設とは防波堤、防潮堤、護岸、突堤、及び岸壁、桟橋、物揚場、並びに泊地、船溜まりなど港湾の利用及び管理に必要な施設。
とあるように、全ての沿岸部は港湾の利用及び管理に必要な施設であることから、沿岸部ではまず釣りをすることが出来ないことはご理解いただけると思います。
何故、鹿島港は全面的に釣りが禁止になってしまったのか?
かつて、鹿島港は釣り人から非常に人気のあるエリアでした。代表的な釣り場としては、鹿島港アンモニア岸壁や鹿島港ポートラジオ(めんたいパーク裏)などが挙げられますが、その中でも圧倒的に一番人気だった場所・・・それが今回ご紹介する「鹿島港南防波堤」です。(現在は茨城港の一部なので「茨城港南防波堤」が正確な名称になりますが、茨城港では範囲が広すぎるため鹿島港南防波堤で本記事は統一します)
※鹿島港南防波堤の全体図
鹿島港は鹿島灘の沿岸部に位置するため、太平洋の海流をもろに受ける地域です。そのため、非常に波が高く沿岸部はかなり危険であったことから、鹿島港がコンビナートとして発展すると共に、それらの工業地帯を守るために設置されたのが鹿島港南防波堤や鹿島港北防波堤です。
もちろん、漁業を観点にすれば海流の影響を受ける地域は非常に優秀ではあります。それが理由で、現在でも鹿島港の港湾部には多くの漁船や釣り船などが残っています。特に、カツオ・マグロ・マダイ・ヒラメ・ブリ・カンパチなどの超高級魚が沿岸部でも獲れ、加えてそれら大型魚が捕食するイワシ類(マイワシ、カタクチイワシなど)は全国でも漁獲高1位という素晴らしい漁場です。
その豊かな鹿島港の中でも、最も強い波の影響を受け、東京電力の温排水と混ざり合うことで、岸からでもガンガン大物が釣れる釣り場が「鹿島港南防波堤」でした。
※現在の鹿島港南防波堤の様子、厳重に柵が建てられています。
全国でも屈指の4kmもある長大な堤防で、鹿島港を覆うように建設されているのは、その強い波を港湾部にいかないようするためにあったのです。
だからこそ、釣り人からすれば本来は沖合でしか釣り辛い魚(カツオ・マグロ・マダイ・ヒラメ・ブリ・カンパチなど)を岸から狙うことが出来たのですが、少しでも海が荒れてしまえば堤防を簡単に乗り越えるような波が来るのです。
近年でも、巨大な地震により津波が起き、凄惨な事故に日本はあっています。そのような津波を受けているような堤防と言えば分かりやすいでしょうか?それほど鹿島港南防波堤は危険な場所です。
しかし、それほど危険であることを周知されながら、それでも釣り人がこの鹿島港南防波堤を訪れることは止めませんでした。そして毎年のように死者が出る「死の堤防」と呼ばれるうち、全面的に鹿島港全体が立入禁止になってしまったのです。
鹿島港付近での釣りは難しいか?
冒頭でも申し上げた通り、港湾部は魚釣園以外で釣りをすることは難しいです。しかし、鹿島港の周りには北浦や霞ヶ浦、利根川などの河川や湖もあるため釣り場には困らないです。
①魚釣園
以前、別の記事でもご紹介させていただきましたが、魚釣園は現在鹿島港で唯一釣りが許可されているポイントです。
カンパチやワラサクラスの青物が回遊してくることもあり、他の釣り場と比較しても遜色はありません。とはいえ、やはりメジャーなポイントになるため混雑は避けることができません。
②北浦・霞ヶ浦
北浦と霞ヶ浦は日本国内でも最大級の淡水港です。
オカッパリでも数多くの釣り場が残っており、整備された護岸もあることからファミリーフィッシングにも向いています。
北浦や霞ヶ浦と言えば、ブラックバスやワカサギ釣りが有名なため、「海の魚が釣りたい!」という方には不向きに思われるかもしれません。
しかし、近年の北浦や霞ヶ浦にはシーバスの遡上が増えていることをご存じでしょうか?実際、連日のように60cmオーバーのシーバスを釣っている報告もあり、シーバスを狙うライバルが少ない今がチャンスと言えます。
また、シーバスを狙っていると良く外来生物であるアメリカナマズがよくヒットします。釣り場に魚を捨てている釣り人も見かけますが、食べて美味しい魚になるので専門で狙ってみるのも面白いです。
③利根川河口堰
北浦と霞ヶ浦でシーバスが釣れるということは、もちろんその下流にあたるエリアはシーバスフィッシングのメッカになっています。
特に、利根川・常陸利根川・黒部川の3河川が交わる河口部は、多くのシーバスが生息していると言われています。
ランカー実績も豊富、文句なしの釣り場です。
その他おすすめの情報
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鹿島港南防波堤で釣れる魚
初心者・ファミリーフィッシング向けの解説
上級者向けの解説
ボトムに魚が多いため、バイブレーションが有効です。
鹿島港南防波堤付近の釣り場
鹿島港南防波堤から約1.1km
鹿島港の岸壁は、魚釣園以外釣り禁止になりました。以前は釣り可能であった鹿島港ポートラジオを紹介する記事などもありますが、現在は釣り禁止です。
鹿島港南防波堤から約3.4km
鹿島港魚釣園は、現在鹿島港で唯一岸壁からの釣りが楽しめるポイントです。ファミリーフィッシングはもちろんのこと、季節によっては回遊魚も交じるため初心者~上級者まで幅広く楽しむことが出来ます。
鹿島港南防波堤から約3.8km
鹿島港アンモニア岸壁は現在釣り禁止です。しかし、周辺にはまだ釣りが可能なポイントもあるため、そちらを紹介していきます。
鹿島港南防波堤から約9km
鹿島港から大洗港にかけて広がるサーフにあるヘッドランド(砂防堤)は全部で28か所あり、ファミリー向けのキス・イシモチ・カレイから、ヒラメ・マゴチ・アイナメ・クロダイ・スズキといったフィッシュイーターまで狙える釣り場です。