【センメイ釣行レポ】2020年5月下旬②
東京湾奥のおかっぱりガイドの経験を活かし、初心者が最初に1匹にたどりつくための超えるべき課題や釣り方などを誰にでもわかりやすく解説しています。今回は東京湾奥隅田川でのビックベイト縛りでの釣行となります。
ビッグベイトでボートシーバスで秋口に爆釣するなんて話はよくきく、関東でもビッグベイトでバスがおかっぱりから釣れるのは当たり前になってきた。だったら、近場のおかっぱりでビッグベイトで釣れんじゃないの?バスなら40㎝くらいから、食ってくるしそのくらいのサイズならシーバスならゴロゴロいる。一発でかいのが食えばいいし、たまには釣果度外視に、ロマンを求めて好きな釣りをしてみたいもんだなと思ってたところ、ビッグベイトに目覚めた友人(以下、部長)からお誘いがあり行きましょうとのことで急遽翌日行くことに!
釣行日時
- 日時:2020年5月31日(日)16時00分~1時00分
- 場所:隅田川下流域
- 天気:晴れ
- 気温:21度
- 水温:21度
- 潮:後中潮
- 満潮時刻:1:02
- 干潮時刻:18:40
タックルデータ
- ロッド:TURARA Aventura59
- リール:アンタレスDCMD
- ライン:PE2号
- リーダー:フロロ25lb
手持ちで使えそうなやつ、パワフルなロッドをさがした結果、こいつがでてきた。ボートシーバスでしか登場させてない、剛竿。70UPでも平気にぶっこぬける。TURARAの動画ではTERUさんがカイマン(ワニ)をリフトしてテストして折れないレベル。上がったらワニワニパニックになるよね🐊
AVENTURA59 ROD TEST Caiman Lifting!!
ちなみにこの竿を知らない人のためにもう少し解説すると、2oz~3ozのペンシルベイトやジャークベイトをアクションさせることに特化し、1日やりとおしても疲れないことを目指したロッド。故に短く、2ozくらいのルアーなら7gくらいの感覚でぶん投げても問題なし。ほとんどの竿は後ろに加重を一旦のせきり、それを押し出すようによっこらしょと投げるのが普通ですが、この子は普通に振り切ってOK。
ボートシーバスにおけるディープ攻略として鉄板の一番でかいサイズをボトムまで落とし、冬場沖合のボトムにおちた魚を釣っていくのにも引き抵抗MAXの鉄板も疲れることなく引き倒せるのもメリット。もちろんやったことはないけど、ジギングで100キロ越えのサメなども狙えるはず。
緊急開催!Fishmanの試投会!
急遽新設されたビッグベイト部の初の釣行会はきっちり練習からしましょうということで16時からスタート!部長はFishmanの竿を3本抱えてさわやかな笑顔でやってきた。
「センメイさん、好きな竿投げて使い比べていいですよ。」
自分の短硬棒を不憫に思ってくれたのか、いろいろもってきてくれたみたい。感謝感激。正直5フィート9インチの長さだと、遠投性にはかけるので、ちょっと不安だった。近場をさぐるにはもってこいだけど。。
そんなこんなで、最初は3本を投げ比べできたので釣行記の前半は主観的にインプレしてみる(使い込んではないので、あしからず)
最初にいいますが、どれもこれも気持ちいいくらい飛ぶし、重さもバランサーが入っているためそこまで気にならないので好みの問題で竿を選択するのがいいかもね!
Fishman Beams LIPLOUT 7.8ML
<スペック> 出典:Fishmanサイト
全長:236cm(7.8ft) マテリアル:4軸カーボン ガイド:Kガイドチタン+ステン 自重:173g 継数:3ピース 仕舞寸法:93cm 先径:1.9mm 元径:13.5mm グリップ長:41.5cm ルアーウェイト:7~30g ライン:PE1.5~4号 販売価格:¥53,800(+税)
<主観的インプレ>
長さが短い分だれでも振り切りやすいロッド。短いと同じルアーウェイトのカバー範囲でも、少々硬く感じる傾向がありますが、ティップからベリーにかけてしなやかなため、6gくらいのルアーもまったく問題なく利用可能。30gまでと記載されているが、バッドがかなり強いので、少々よっこらしょっとなるが2ozクラスも飛ばすことは可能。グリップが少々短いので、肘を当ててのファイトは難しいですが、その分、ジャークなどのやりやすさは秀逸ですね。ウェーディングにも抜群!
総括:ジャークよし、遠投よし、ほしい
Fishman Beams CRAWLA 8.3L+
<スペック> 出典:Fishmanサイト
全長:251cm(8.3ft) マテリアル:4軸カーボン ガイド:Kガイドチタン+ステン 自重:210g 継数:3ピース 仕舞寸法:98.5cm グリップ長:44.5cm ルアーウェイト:6~28g ライン:PE1~3号 販売価格:¥49,800(+税)
<主観的インプレ>
湾奥のバーサタイルモデルとのことで、触って納得。持った感覚はLIPLOUT7.8ML より軽く感じるバランスのよさ。30gまでと記載されているが8フィート3インチとなり、VJ28gなどを軽く投げても勝どき橋の手前の橋脚の10m手前くらいまでは飛ぶ遠投性もあるが、ライトルアーでピンを打つのときにも本当に使いやすいロッド。正直ここまで使いやすいと思わず、ベイトシーバスをやるうえでは、運河などにおいては、ルアーも軽量小型となるため、スピニングももっていかないといけないと考えていたが、これ一本で済むと感じたロッドです。バッドもかなり強いので、少々よっこらしょっとなるが2ozクラスも飛ばすことは可能でした。なんでもこなし、だれにでも好かれる優等生って感じですかね。
総括:湾奥でベイト一本選ぶならこいつ、ほしい
Fishman Brist VENDAVAL 8.9M
<スペック> 出典:Fishmanサイト
全長:268cm(8.9ft) マテリアル:4軸カーボン ガイド:Kガイドチタン+ステン 自重:240g 継数:3ピース 仕舞寸法:108cm 先径:1.85mm 元径:14.9mm グリップ長:48cm ルアーウェイト:7~45g ライン:PE1~5号 販売価格:¥55,000(+税)
<主観的インプレ>
一番重たい割にはそこまで重たさや取り回しの悪さは感じないここちいいバランス。Fishmanの100m砲であること竿は遠投がかなりきく感じ。センメイ的にはバス歴が長いので、7フィートくらいのレングスで遠投がより利かすには、当然ルアーが重くなり、硬い高い反発がある竿を振り切り遠投をきかすイメージだったのですが、この竿、ふるとわかるのですが、ベリーのちょっと深い部分くらいまでソフトに作られており、ようけ曲がります。普通の感覚で、最初フルキャストしたら盛大にバックラッシュ笑。反発を利かすまでに少々時間がかかるので、後ろにルアーがある時間を他のインプレした竿よりも長くするのがポイント。そのしなやかなブランクスの反発がかなりの遠投につながります。VJ28gだと勝どき橋の手前の橋脚の際くらいまで飛んでいるような感じ。ライトルアーもしなやかさを活かし、低弾道でキャストは可能です。2ozクラスも振り切りはしませんがよっこらしょっと感もなく快適にキャスト可能でした。大型河川やサーフメインなら間違いなくこいつはすごい武器になりますね。
総括:めちゃくちゃとぶ、ほしい
キャスト練習中にまさかのヒット
キャストもそうですが、大型ルアーも自粛期間中に買い込んだので、それのルアーアクションをいろいろみてみようとVENDABAL8.9Mでブローウィン140Sを高架下へキャストしてジャークしていると50cmくらいのシーバスがガツンとヒット!みえるところで食ったのと、心の準備ができていなくて合わせがしきれずバラシ。。くやしい。
(センメイは昔から人から借りたロッドで釣るのが得意な方です笑)
デイの小潮の隅田川何の変哲もないテラスで何度も何度もビッグベイトやら、他のでかめのルアーを投げこまれた場所でヒットするとは、ブローウィンのポテンシャルは高いですね。今後も期待できます。
ブローウェンのアクションの仕方は自分が解説するのはおこがましいのでBlueBlue村岡さんの動画をみるとよくわかると思います。
日も暮れて練習終了本番へ!釣れたのはまさかの大物!
日も暮れてきて、どんどんポイントをランガン!部長が好きな竿を貸してくれるといってくれましたが、私は短硬棒にしないとビッグベイト以外を使い始めるためマイロッドでいくと決心し覚悟を決めての開始となりました。
まだ潮位が低く、水深がそれほどない状況の中、橋の下の明暗にはハクがたくさん水面をざわつかせており、魚が潜んでいてもおかしくない状況。
部長がストラクチャーの際を通した後ダヴィンチ190にひっかかってきたのは、魚ではなくライン。。(だれやねんこんなラインすてていくのは。。)
環境にもやさしい部長が回収しようと手繰り寄せると、底から磯竿のタックル出現w写真は回収中なのですが、水の中にロッドが生えている現代アートを彷彿なんともシュールな絵。このオブジェに名前をつけるとしたらわたくしこうつけます。
※写真合成ではございません。演出も一切してないノーフィクション!
タイトル:「真実」
作者:不明(部長?)
作品にこめられた思い:
「釣り人が、釣り場に足しげく通ってしまうのは、釣りたい、魚の引きを味わいたいなどの釣り人の意志とは無関係であり、実は見えない竿で釣り場に釣られているのである。釣り場に感謝を忘れずに自然を大切にしないと釣り場が牙をむくこともあるかもしれません。」
解説:
日常のありそうでありえない非日常の光景を斬新に立体作品に仕上げた作者不明のこの作品。釣りという伝統文化をとおして環境保全を訴えかける斬新なメッセージ性と釣り人が釣り上げて初めて完成するという世界初の仕掛けが世界の美術史にインパクトを与えた。この作品を発端に後世のアーティストに多大なる影響与え、キャナル派というあたらしい作品の流行を生み出した。
ということで、この場においてもゴミになってしまい運河に引き込まれてもあれなので、回収していくことにしましたが、部長はベイトオンリーなのでセンメイが預かることに(海水まみれで使えるんかな??使えなくてもおうちで捨てましょう)
次のポイントに移動。潮通しもよくなかなかいいポイント。超有名メジャーポイントですが、この日は音沙汰無し。ベイトはハク、エビ、ボラ、コノシロ、サッパ?がたくさんいるミックスベイトを確認。でかいベイトがいるのがわかったので、俄然ダヴィンチ190を投げる手にも力が入りますが無反応。。
次のポイント、部長にポイントの紹介がてら、時期によっては魚がかなりたまるところにご案内。ここでも部長のサルベージ能力がいかんなく発揮され、道端でゴミと藻まみれのスライを発見!
部長はスライ95Fはお好みではないので、またも私が預かり(ごみももちろん持ち帰り)
注意)いらないタックルも釣り場で出したごみもきちんど持ち帰りましょうね。
バチライズ大発生!だがビッグベイト縛り!!
ポイントをさらに移動して、ダヴィンチ190やらジョイクロやらをずっと投げ続けているうちに、周辺はバチまみれ!魚のライズもとまらずいたるところでぼこぼこ食っている。ビッグベイト部の我々には、この状況は精神衛生上非常に悪い。。あまい誘惑だ。
でも心配ない、こんなこともあろうかと自分は1oz以下はろくに扱えない竿でバチルアーも置いてきた。完全に縛れている!
このタックルでもできるビッグベイトバチパターンを確立しようと、ダヴィンチやジョイクロを限りなくデッドスローに引くも、やはり沈黙。他の場所ではボコボコのライズ。。
休憩がてら、ソーシャルディスタンスをかなり保って釣りをしている部長の様子を伺いにいくと、なんとビッグベイトのジョイントを輪ゴムでくるくる、I字チューンしてるぅぅ。アクションはバチそのもの。
部長やはり、釣りレベル高し。このままでは、部長だけが釣れるになりかねない。
今日は終わった、、とふと視線を落とした先にあったのは、預かり品の磯竿タックルとスライ95F w
部長にヘタレ部員が一応お伺いをたててみる。
センメイ「本日縛り釣行ですが、こちらは利用可能ですか?」
部長「ビックベイトで釣りあげたタックルは利用しても縛り上問題なし(快諾)!!」
磯竿も無事ビッグベイトタックル?認定されたので、セッティングしてみると11フィートクラスの振り出し磯竿で、ソリッドティップでいい感じ。(こいつは月島界隈で釣りあげたということで通称TSUKISHIMA11と名付けた)
次の問題はスライがとぶかどうか。竿が長いこともあり、ぶん投げればなんとか潮目までは届く。
次にドラグの確認。問題なし、なんとかなりそう。ラインはナイロン2~2.5号くらい。劣化もしてないみたい。スライのフックも問題なし。
潮目にキャスト、超スローに引いてくるとすぐさま水柱出現!ヒットするもベリー部分が長くかなり入るので、手元まで伝わらない。「たぶんでたよな」の聞き合わせスタイルw40㎝いかないくらいのサイズ。自分にとっての初めてのビッグベイト?での釣果だ。
これはおもしろいのでサルベージ部長と交代。ぶんと音をたてたキャストは私よりはるかにかなたに飛んでいる。部長の背景にバッカンと荒磯の幻がみえるくらいきれいなキャスト(もともとフカセも経験ありらしいwなるほどだから幻がみえたのね)
当然部長にもすぐにヒット。なかなかいい引き、引き揚げてみると50cm余裕でこえてる。
続いてセンメイにまた交代、ちょっと面倒になりまして、部長が付け替えた右巻きのハンドルのまま(センメイと部長はハンドル逆設定です)やったらどうなるのかを検証。大学以降、久しく右巻きをつかってなかったので、全然一定速に巻けないw長いことやってもまったく釣れる気配すらない。。しびれ切らせて左巻きにセットし直し、やると一撃で釣れる。巻きのうまさが一定でないと、これだけ差がでるというのがバチの釣りというのが検証結果としてでました。
ちなみに最後にヒットしたのは56㎝で本日最大!TSUKISHIMA11が満月になるくらい曲がってました。
部長と別れ、いつものように運河ぞいをのぞきながらかえっていると、残りバチのライズ発見。TSUKISHIMA11でキャストするもヒットせず。足元でもボイルしてたので11フィートのレングスを利用して、なげずにロッドワークで這わせると足場が高くてもよりナチュラルさがあるのか即バイト。ヒットするもあまり引かず元気のない個体。こういうぼぉーっと系シーバスをルアーでだますのはかなり難しいがしっかりくわせたこのテクニックの強さ!45cmくらい(がりがり)。
テクトロでもない、延べ竿スタイルで釣れるこの竿こそ、運河において最強なのかもしれない。長尺竿のエイトトラップ流行るから今のうちにチャレンジあれ!
釣果:2人 4本(最大56㎝)