【山梨県】山中湖の完全釣り場解説

山中湖とは？

山中湖（やまなかこ）は、山梨県南都留郡山中湖村にある淡水湖で、富士五湖のひとつです。富士五湖の中では最大の面積を持ちますが、逆に水深は富士五湖の中で最も浅く13.3mしかありません。
湖面の標高は富士五湖の中では最も高い位置にあり、日本全体でも第3位。そのため、水深と標高の関係から厳寒期には全面結氷することもあり、四季折々の景観を見せることで知られています。

また、山中湖は富士五湖の中で唯一自然の河川と繋がっており、山梨県で言えば桂川、神奈川県で言えばランカーシーバスを狙える超一級ポイントの相模川の源流でもあります。

山中湖の釣りと言えば？

山中湖ではオカッパリ（岸からの釣り）、ボートのどちらからでも釣りをすることが出来ます。主に、ブラックバスやコイ、ウグイ、ワカサギ、ウナギなどが生息しており、全て釣りの対象魚です。
釣りで人気の魚と言えば、ブラックバスとワカサギが有名でしょう。特に、ワカサギは真冬になると湖面が結氷することもあり、湖面に張った氷に穴を空けて釣りをする「穴釣り」が楽しめるポイントとして知られています。
あまり知名度こそありませんが、地元の釣り人からはウナギ釣りが人気です。山中湖で釣れるウナギのお腹は金色をしているため非常に美しく、脂のノリも最高であることから是非ご賞味いただきたいほどです。

山中湖でオカッパリから釣りが出来る場所とは？

そんな山中湖で、オカッパリから釣りをすることが出来るポイントをランキング形式でまとめてみました。あくまでもバス釣りを前提に書いてはいますが、山中湖のバス釣りにおけるメインベイトがワカサギであることから、ワカサギ狙いの方にも有効なポイントとなっておりますので、是非これらの情報を参考に釣果を伸ばしましょう！

第1位. 平野ワンド

ランキング1位に輝いたのは「平野ワンド」です。平野ワンドは山中湖の最も東に位置しており、全体的に水深が浅いため釣りがしやすい釣り場で、平野ワンドには東に位置する「平野の浜」と、西に位置する「大間々岬（おおままみさき）」の2つポイントがあります。

①平野の浜

平野の浜は砂地に人工的なストラクチャーがあり、そういった場所には多くのブラックバスが居ついていることから、オカッパリで最も好まれるポイントと言えます。

フィーディングタイムにシャローへ上がってくるバスを見かけることも多く、時間帯によってかなり釣果が変わるポイントですが、その分ハマった時の釣果には目を見張るものがあります。

②大間々岬

そして、平野の浜の対岸に位置する大間々岬もおすすめのポイントです。

こちらは急激なブレイク（カケアガリ）とゴロタが絡むエリアで、水深の深さを生かしクランクベイトなどで幅広く探っていくような釣り方が向いています。
また、岸際にはアシが生えており、ブラックバスが溜まりやすい1級ポイントになるため、スモラバやスピナーベイトなどを使ってタイトにアプローチしましょう。

どちらのポイントもかなり人気があるため、魚自体は結構スレています。魚の目の前を通しても中々反応しないことも多々ありますので、そういった場合にはポイントを移動するようにしましょう。

第2位. ママの森

ランキング2位に輝いたのは、大間々岬から西へ少し行った先にある「ママの森」周辺となります。


このポイントの良さは何と言っても3～10メートルほどあるディープレンジを攻めることが出来ること。それに加え、時間帯や季節によってはシャローが有利な状況もあり、その際には平野ワンドなどに行った方がいいこともありますが、平野ワンドと距離が近いため移動が移動しやすいというのもメリットでしょう。

とにかく山中湖で釣りをするなら外せないポイントの一つということもあり、今回はこの順位にさせていただきました。

3位. 山中湖村役場前

小作裏にある岬を挟んだ逆側にあるのが山中湖村役場前、通称「役場前」などと呼ばれるポイントです。


周辺にはヨットハーパーを始めとするマリーナになっており、複数の桟橋があります。
手前こそあまり水深はありませんが、桟橋の先端からその沖に向かって水深が深くなっているため、ワカサギの回遊ルートにもなっています。そのため、あまりサイズには期待がし辛い山中湖の中で、50アップにも期待できるようなポイントです。

ワカサギ釣りをオカッパリで楽しみたい方にもおすすめが出来るので、ファミリーで訪れるなら好条件が揃っています。

4位. 山名湖西岸（デニーズ～小作）

山中湖村役場前から北上した先にある山中湖西岸にはボート屋が立ち並び、足場の良い歩道と桟橋が並ぶエリアです。

このエリアで特に有望なのがデニーズ前からほうとうで有名な小作裏で、湧水が多いためウィードが群生しており、ベイトやバスのストック量が多いポイントです。
攻めるならこのウィードにダイレクトでアプローチする必要があるため、ノーシンカーやフットボールジグなど根掛かりをしないような攻め方が求められます。

デニーズ前

小作裏

「とにかく一匹でも釣りたい」という方には夏場のこのエリアはかなりおすすめが出来ます。サイズこそこだわることは出来ませんが、子バス～中型サイズのバスであればかなり活性が良いポイントです。

5位. 大堀川周辺

山中湖にある河川からの流れ込みの一つが大堀川の周辺となります。


大堀川の流れ込み部分自体はシャローになっており、水量などによって大きなブレイクラインを形成します。
もちろん湧き水なども豊富で、比較的フレッシュな魚が集まりやすいことから、バス釣りだけでなくワカサギ釣りにもおすすめが出来るポイントです。

サイズこそ平均的ではありますが、平野ワンドから旭日丘湖畔緑地公園方面を目指して一匹を狙うなら、是非寄ってみましょう。

6位. 旭日丘湖畔緑地公園

続いてご紹介するのが、バス釣りをするなら一度は行っておきたい「旭日丘湖畔緑地公園」の周辺です。


この周辺も岸壁は浅く、ややなだらかなブレイクラインが続く釣り場ですが、このポイントで一番のチャンスは「放流のタイミング」でしょう。
一応、桟橋にはウィードなども絡んでおり、放流がないタイミングに全く釣れないという訳ではありませんが、それでも放流のタイミングをピンポイントで狙い撃ちするのが最も釣果を伸ばせます。

とは言え、放流直後の魚はあまりにイージーゲームで、やっていてもそこまで楽しさを感じないことからこの順位としています。

7位. 長池

ママの森から更に西へ進むと長池親水公園があります。こちらのポイントもママの森と同様のブレイクが続いており、水深の差が10メートル近くになります。

攻め方はママの森と同様にブレイクラインを攻めること。更に言えば、ゴロタや桟橋跡などのストラクチャーと合わせた複合的な地形変化があるポイントほどより釣果に期待が出来ます。

別にそれほど悪い釣り場ではありませんが、山中湖で言えば「平野ワンドを中心に釣りを展開する」か「山中湖西岸～旭日丘湖畔緑地公園」までを攻めるのが一般的なルートになるため、機動力に乏しいオカッパリではあまりおすすめしません。ただ、移動を前提としない釣りであれば、ポイントとしては目に見える地形変化があるため比較的狙いやすい釣り場と言えます。

山中湖の釣り（総評）

山中湖は都内からのアクセスも良く、周辺には観光目的の施設も多くありますので誰にでも釣りが楽しめる釣り場と言えます。
また、近年の外来種問題で多くの釣り場からバスが姿を消す中、山中湖は逆にバスを放流しているためかなり釣果を見込むことが出来ると言えるでしょう。

しかしながら、それによって他の富士五湖と比較してしまうとワカサギの数は物足りないことから、ワカサギ狙いであれば他の湖を目的地としてもいいように思います。

ワカサギのピークはやはり抱卵したての春爆シーズンが狙い目。例年3月の下旬ごろから4月にかけてで、所謂ワカサギの穴釣りを楽しむようなシーズンではありません。
一度は夢見たワカサギの穴釣りをしたいのであれば1月～2月頃になりますが、この時期は抱卵前ということもありそれほどワカサギが釣れないと考えましょう。

水深が浅いと言われる山中湖ではありますが、オカッパリからでも十分にディープエリアを攻めることが出来るため、冬場にもそれなりの釣果を叩き出すことが出来ます。
しかし、過去の釣果から言えば、ボートに比べると明らかにオカッパリは不利で、山中湖でビッグワンを手にしたいのであれば是非ボートの予約をするようにしましょう。