様々な料理が楽しめるマダコを堤防から狙ってみよう

はじめに

 タコといえばスーパーで見慣れているモーリタニア産の茹でダコや、北海道産の刺身用のミズダコに馴染みがあると思います。

 しかし日本各地の漁港にも200〜300g、大きくなると2kg以上のマダコが生息していて、手軽に釣ることが出来ます。

 実際、船釣りではありますが、夏頃には兵庫県の明石や東京湾で、秋口には茨城県でタコ釣りがハイシーズンを迎えます。

 とはいえ「船釣りはハードルが高い」という方に向けて漁港からで狙えるタコの釣り方をテンヤ釣法とタコエギ釣法に分けてご紹介していきます。

 

タコの特徴

 タコにはイイダコやミズダコなど複数の種類がありますが、今回狙うのはマダコという種類です。

 マダコは体長60cm程度になり、日本を含む東アジア熱帯域に生息するタコです。堤防の際やテトラポッド、その他にはイガイのそうの下やケーソンの継ぎ目、沖のシモリなど身近なところに生息しています。

 そんなマダコはテンヤやタコエギを使った投げ釣りで狙うことが出来ます。水温が上がりタコのエサが増える5月頃から釣れ始め、産卵期の7〜8月頃が最も活性が高くハイシーズンとなっています。

 真水に弱く、特に雨が降ったあとは極度に活性が下がります。また、高確率で釣れやすいのは梅雨から7月頃ですが200〜300gと小さめなタコが多いです。

 一方大ダコは晩秋〜年末にかけての方が釣れやすいですが、タコ全体の活性が落ちるのでボウズになる確率も高いです。

 

タックル

・竿

 投げ釣りやサビキ釣りで使う様な2〜3m程度の竿でも十分釣ることが出来ます。ただし後述するテンヤには30〜40号のオモリが付いている事も多いので、ロッドのオモリ負荷を確認しておきましょう。

 また、用意出来る様ならタコ専用ロッドがおすすめです。タコは底に張り付く事があり、それを引き剥がすには硬めの竿、つまりタコ専用ロッドの方が都合が良いからです。

 

・リール、ライン

 リールは太いラインを巻ける様な大きめのリールを使うのが理想的です。遠投もしたいなら遠投専用の大型スピニングリールを、真下をじっくり狙いたい場合は大型両軸リールも良いです。

 また道糸にはPE8〜10号と太めのものを使うのがおすすめです。実は道糸2〜3号でもタコは釣ることが出来るのですが、底にへばり付いたタコを引き剥がすなどの状況を考えた時に太い方が安心出来ます。

 

・仕掛け

 道糸にサルカンを結び、そこにテンヤあるいはタコエギとオモリを接続すればタコを釣ることが出来ます。

 しかし道糸にカラーが付いている場合、タコに見えてしまいます。タコはとても賢い動物なので、仕掛けだとバレると抱いてくれなくなってしまいます。

 そのため道糸とサルカンに透明で細い先糸を1ヒロ(両腕を伸ばした長さ)分を挟み込むのをおすすめします。

 こうする事で、実際に道糸に直接タコエギを結んでいる人よりもタコが抱く回数が増えました。

 

・その他必要な道具

 タコを釣り上げたらファスナー付きのネットに入れてあげましょう。なぜならタコは陸上でも移動出来るためバケツに入れてもすぐに逃げたし海へ帰っていってしまうからです。

 また、タコを締める専用の棒も用意しておきましょう。美味しく食べる為には釣った後に締める作業をするのがおすすめだからです。棒の先が尖った部分をタコの目玉と目玉の間の少し下に刺します。そして最後にタコの内臓を取り出したら下処理完了です。

 

・テンヤに括り付けるエサについて

 カニやエビ、小魚などを食べるタコ。甲羅が10cm以上あるワタリガニなどのカニ類やアジなどの小魚、背脂(豚の脂身)などをエサとして使います。

 カニエサで良く釣れる日もあれば、背脂で良く釣れる日もあるので、複数のエサを用意しておいてその日に合わせて変えられる様にしましょう。エサはテンヤにくくりつけます。

 括り付ける際はタコ糸または針金を使います。カニは小さい場合はテンヤの上に2〜3匹並べて縛りましょう。

 

・タコエギ、スッテについて

 タコエギというタコを専用に狙う疑似餌が販売されていて、プラスチックで出来ています。アオリイカやスミイカを狙うエギとほぼ同じものですが、針が放射状ではなく一方向を向いていることと針やエギのサイズが大きめなのが特徴です。

 また、タコエギの中にはゴム製の脚が付いている商品も販売されているので、リアリティを演出したい時に有効です。

 そしてタコエギで最も重要なのはカラーです。大雑把にレッド系、オレンジ系、イエロー系、ブルー系、グリーン系がありますが、釣ってみるまではアタリエギがどれだか分かりません。

 他のエギで全く反応が無かったにも関わらずアタリエギに変えた途端タコが幾度も抱いてくる事があります。よって、可能な限り上記で紹介した系統のカラーは用意しておきましょう。

 また、活性が低い時には比較的大きめなタコエギにはかかってこない事があります。その場合はタコエギよりも一回り小さめなスッテという疑似餌を使いましょう。

 

釣り方

・キャスト

 遠くへ仕掛けを飛ばしたい場合、キャストする必要があります。スピニングリールのベイルを縦に倒してラインを指で抑えたら、後方に注意しながら竿を真後ろに倒します。

 この時竿についている糸の通り道が真上になる様にして、竿は地面に着かない様にします。そうしたら竿を大きく前方に振りかざします。それと同時にラインを抑えていた指を離すのもポイントです。

 上手く投げられたらしばらくラインを送り出します。オモリが着底すると糸ふけが出てくるので、そうしたらラインの送り出しを止め、糸ふけ分はリールを巻いて回収しましょう。

 

・誘い方

 沖目へキャストして砂泥地に着底させたら、竿を平行に動かしながら仕掛けをズル引きさせます。途中で止めて抱きつかせる間を作るのも良いでしょう。

 仕掛けがどんどん手前に来ると堤防の場合ゴロタ石のエリアに入るので、シャクリ(リフト&フォール)の動きを入れたり、オモリが底を離れない様上下小刻み(シェイキング)に動かしてみます。

 上下小刻みに動かす場合は、「速く小さめにする」「ゆっくり大きく動かす」など速度に変化を入れる事が重要です。

 また、200〜300g級のタコは仕掛けに乗ってきてもあまり重みが分かりづらいので、たまに竿を大きくシャクり上げてタコが乗っているかチェックします。

 堤防の際まできたら引き続きイガイの群生の下やケーソンの継ぎ目等で小刻みに動かしながらタコを探り、それでもアタリがなければ移動を繰り返しながらキャストします。

 

・合わせ方

 タコがテンヤまたはタコエギに乗ってくると徐々に竿に重みがかかってきます。ただしその時点で合わせてしまうとバレてしまうので、弱めに小突きながら竿先を下げます。

 しばらくしたら(30秒くらいしたら)一度大きく合わせます。そしてずっしり重みが乗ったら止める事なく一気、そしてゆっくりと巻き上げます。巻き上げる速度が速すぎるとタコがびっくりして離してしまうからです。

 ここで注意したいのが、乗ってきたタコが200〜300gのミニサイズな時です。元々オモリが重いので、小さなタコが抱いてきても明確に重くなってきたかどうかが分かりづらく、合わせ時が非常に難しいです。

 そこでおすすめなのが、誘いのときに一定の間隔で仕掛けを大きくシャクる事です。200g級のタコが乗ってきても若干重い程度なので、抱いたかなと思ったら一度巻き上げてみましょう。

 そうするとタコが乗っている場合があります。また、岩や海藻が付いていないかのチェックも同時にできます。

 

タコが底にへばりついた時の対処法

 タコが底にへばり付いてしまった時の対処法は2つあります。

 1つ目は強引に底から剥がす方法です。かなり荒手なやり方ですがかなり高い確率で上手くいきます。

 しかも後述する移動するまで待つ方法よりも時間を短縮出来ます。ただし硬めの竿、太めのラインを用意してこそ出来る技でもあります。ロッドを真上にグイグイと勢い良く上げるうちに剥がれます。

 2つ目はタコが移動した隙を見計らってあげる方法です。タコは安定した場所に移る習性があるので、底から一時的に離れた時に合わせると簡単に釣り上げられます。

 ただし岩の穴に入られてしまうと回収がほぼ不可能になってしまうので、タイミングが重要です。

 

タコを沢山釣る方法

 タコを沢山釣る為に出来る事は2つあります。1つ目は様々なエサを試してみてアタリエサを見つける事です。

 タコエギなら様々なカラーを試してアタリカラーを探ります。なぜならアタリエサあるいはアタリカラーで釣ることがタコの釣果アップに結びつくからです。

 またタコエギに背脂を巻きつけると反応が良くなる場合もあります。2つ目は移動しながら釣る事です。

 200〜300g級のタコなら密集して生息している場合もありますが、それ以上大きなタコはある一定の範囲で縄張りを持っているので、同じ場所で何匹も釣れる事は基本的にありません。

 もちろん釣っている場所でたまたまタコがいない場合もあるので移動しながら広範囲を探る事はとても効果的です。

 

おわりに

 如何でしょうか。タコ釣りは明確なアタリがある訳では無いのでコツを掴むまでは難しく、最初は偶然釣れたなんて事も起こります。

 しかし釣れたタコは刺し身や茹でダコ、たこ焼き等で楽しむことが出来るので、是非シーズンになったら狙ってみてください。

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